新型コロナウイルス感染症、COVID-19と結核ワクチンBCG


 結核ワクチンBCGの接種をとりやめた国のCOVID-19発症者は、死亡率が高い、つまり「COVID-19の重症化とBCG接種は、逆相関する」、と指摘されています。一部の国ではBCG接種効果の治験が始まりました(下記事)。

 

 Can a century-old TB vaccine steel the immune system against the new coronavirus? Mar. 23, 2020, Science.

 

Could BCG be used to protect against COVID-19?  Redelman-Sidi G, Nat Rev Urol. 2020 Apr 27

 

COVID-19: A model correlating BCG vaccination to protection from mortality implicates trained immunity 

Cameron M. Green, Stephanie Fanucchi, Jorge Dominguez-Andres, , Ezio T. Fok, Simone J.C.F.M. Moorlag4, Yutaka Negishi, Leo A. B. Joosten, Mihai G. Netea & Musa M. Mhlanga

 

Mandated Bacillus Calmette-Guérin (BCG) vaccination predicts flattened curves for the 

spread of COVID-19  Martha K. Berg, Qinggang Yu, Cristina E. Salvador, Irene Melani, Shinobu Kitayama

 

Differential COVID-19-attributable mortality and BCG vaccine use in countries

Anita Shet1, MD PhD*, Debashree Ray, PhD, Neelika Malavige2, MBBS PhD, Mathuram Santosham1, MD

 

Is BCG vaccination causally related to reduced COVID‐19 mortality?

Masayuki Miyasaka 

EMBO Mol Med (2020)12:e12661

 

SARS-CoV-2 Rates in BCG-Vaccinated and Unvaccinated Young Adults

Uri Hamiel, MD1; Eran Kozer, MD1; Ilan Youngster, MD, MMSc1

JAMA. 2020;323(22):2340-2341.

 

BCG vaccine protection from severe coronavirus disease 2019 (COVID-19)

Luis E. Escobar,  Alvaro Molina-Cruz, and Carolina Barillas-Mury

PNAS, July 9, 2020

 

 BCG(正式名、Mycobacterium tuberculosis var. BCG、旧 Mycobacterium bovis BCG)は、結核菌の弱毒株で、接種後しばらく人体に持続感染する生ワクチンとして接種されます。BCGの接種や20億人に及んでいる結核菌の無症候感染自体が、人の免疫系を活性化し、抗酸菌症以外の病気に対しても何らかの抵抗性を付与して、接種者の健康や、古くは人類の生き残りに関わってきた可能性も想像されます。

 実際にBCGは、膀胱癌の再発防止に明かな効果があり、またツベルクリン反応(結核菌に対する細胞性免疫応答)陽性とアトピーの逆相関も報告されています。 

 慎重な検証が求められますが、BCG接種がCOVID-19に本当に有効ならば、BCGの利用検討や、何故か?を明らかにする必要があります(松本記)。

 

立石等の論文が、Scientific Reports誌に採択されました。


立石等の下記論文が、Scientific Reports誌に採択されました。

Yoshitaka Tateishi, Yusuke Minato, Anthony D. Baughn, Hiroaki Ohnishi, Akihito Nishiyama, Yuriko Ozeki, Sohkichi Matsumoto

Genome-wide identification of essential genes in Mycobacterium intracellulare by transposon sequencing — Implication for metabolic remodeling, Sci Rep, in press, 2020.

 

非結核性抗酸菌(NTN)症の主要な病原体である、Mycobacterium intracellulareの必須遺伝子、すなわち薬剤標的候補を、トランスポーゾンシーケンス(TN seq)によって全ゲノムレベルで、はじめて特定しました。

NTM症は、近年増加が著しく、また難治性で問題となっています。本論文がNTM症の創薬において重要な情報源になることが期待されます。

 

 

第93回日本細菌学会総会に参加しました。


令和2年2月19〜21日、名古屋市、ウインク愛知にて行われた第93回日本細菌学会総会にて、下記の演題を発表しました。

国内の研究室あたりで、当教室の演題数が、最多(13演題)だったようです。

 

1. Genome-wide identification of essential genes in nontuberculous mycobacteria(シンポジウム)

立石 善隆、松本 壮吉

2. 抗酸菌症治療薬を目指した標的蛋白質の発現と精製

大原 由貴子,小林 悠,尾関 百合子,西山 晃史,立石 善隆,奥田 修二郎,神谷 重樹,北所 健悟,松本 壮吉

3. Existence of extracellular DNA in pathogenic mycobacteria and its role in mycobacterial physiology

イリノフ アレクサンドル,シャバン アミナ,袴田 真理子,西山 晃史,尾関 百合子,福島 由華里,中島 千絵,立石 善隆,鈴木 定彦,松本 壮吉

4. MDP1 regulates metabolism and replication ensuring the survival of M. tuberculosis var BCG

シャバン アミナ,西山 晃史,立石 善隆,山口 雄大,西内 由紀子,瀧原 速仁,奥田 修二郎,松本 壮吉

5. 結核ブースターワクチンの BCG 接種健常者由来リンパ球に対する防御応答惹起性

尾関 百合子,横山 晃,林 大介,山本 十糸子,大石 紳二,伊保 澄子,前山 順,西山 晃史,立石 善隆,山本 三郎、松本 壮吉

6. Antimycobacterial Activities of Lysocin E Against Mycobacterial Species In Vitro

ガブリスタディク ガブリミカエル,稲泉 茜,西山 晃史,山口 雄大,尾関 百合子,立石 善隆,濱本 洋,関水 和久,松本 壮吉

7. 尿ウロテオミクスによる肺 MAC 症のバイオマーカー探索

横山 晃,平尾 嘉利,尾関 百合子,西山 晃史,立石 善隆,山本 格,松本 壮吉

8. 早期発症者と長期潜伏後発症者より分離した結核菌北京株のゲノム変異についての解析

袴田 真理子,瀧原 速仁,岩本 朋忠,田丸 亜貴,尾関 百合子,西山 晃史,立石 善隆,菊地 利明,奥田 修二郎,松本 壮吉

9. 抗酸菌ヒストン様タンパク質の天然変性領域依存的なDNA 凝集作用

西山 晃史,成田 知恕,古寺 哲幸,小林 瑶子,武藤 寛亨,渡辺 順也,大原 直也,尾関 百合子,立石 善隆,松本 壮吉

10. マクロファージの HIF-1 による糖代謝調節は結核菌の増殖抑制に機能する

岡 真優子,尾関 百合子,山口 雄大,松本 壮吉

11. 新規結核菌抗原と DNA アジュバントからなる成人肺結核に対するブースターワクチンの開発

前山 順一,林 大介,山本 十糸子,大石 紳二,山崎 利雄,尾関 百合子,鈴木 史子,伊保 澄子,松本 壮吉,山本 三郎

12. 結核;潜伏維持か発症か?―病勢を左右する菌と宿主の因子についての最近の知見(シンポジウム)

松本 壮吉

13. 私はこれで PI になれたのだとおもいます(ワークショップ)

松本 壮吉

 

写真、左;立石の講演、中央;4研究室での親睦会、右;学会終わって新潟空港に到着。

大原 由貴子さんの学位審査会


令和2年2月13日、博士課程大学院生-大原由貴子さんの学位審査会が、新潟大学医学部医学科にて執り行われました。院生時代に、愛娘の出産も経験し、また審査会は白熱しましたが、なんとかママ博士となることができました。関西での研究を支援くださった、中川一路先生、北所健悟先生にも感謝です。おめでとう!

 

Yukiko Ohara, et al.

Significance of a histone-like protein with its native structure for the diagnosis of asymptomatic tuberculosis

PLoS One. 2018 Oct 25;13(10):e0204160

 

 

林、西山等の論文が、Antimicrob Agents Chemother誌に採択されました。


林、西山等の下記論文が、Antimicrob Agents Chemother誌に採択されました。

Adduct formation of delamanid with NAD in mycobacteria

Mikayo Hayash*, Akihito Nishiyama*, Ryuki Kitamoto, Yoshitaka Tateishi, Mayuko Osada-Oka, Yukiko Nishiuchi, Shaban A. Kaboso, Xiuhao Chen, Mamoru Fujiwara, Yusuke Inoue, Yoshikazu Kawano, Masanori Kawasaki, Tohru Abe, Tsutomu Sato, Kentaro Kaneko, Kimiko Ito, Sohkichi Matsumoto, and Makoto Matsumoto

Antimicrob Agents Chemother2020In Press

 

 新規の結核薬として開発されたデラマニドはプロドラッグで、結核菌内でRv3547により活性化されて効果を発揮します。本論文は、活性化後にデラマニドとニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)との複合体が形成されること、またその複合体が結核菌殺傷性を関わることを初めて示しました。

 デラマニドのようなニトロイイダゾル含有化合物の休眠結核菌に対する殺菌性が、活性化によって生じるNOによると結論したSingh R等の論文(Science 2008)とは異なり、本論文は、休眠結核菌の殺傷においてもデラマニドーNADのadductが重要であることを示しています。

琉球大学 松崎吾朗 先生、梅村正幸 先生 来訪


2020年 2月5日、結核に関する共同研究にて、琉球大学の松崎吾朗 教授、梅村正幸 准教授が共同研究にて来訪、また松崎教授から、情熱とノウハウの詰まった大学院講義、“結核菌に対する感染防御免疫と炎症性サイトカイン”を講演いただきました。

Aminaさん、インドネシアアイルランガ大学訪問


2020年 1月27-31日、Amina Shaban さんが、結核菌の感染調査に関する共同研究にて、アイルランガ大学医学部を訪問しました。

井上学 君 学位審査


2020年 1月16日 井上学君(現極東製薬株式会社)の下記論文の学位審査が、 大阪市立大学大学院医学研究科にてとりおこなわれました。立派な発表でした、学位取得おめでとう!

 

High-density lipoprotein suppresses tumor necrosis factor alpha production by mycobacteria-infected human macrophages.

井上学 等、Sci Rep. 2018 Apr 30;8(1):6736.

 

山下先生、有吉先生等の論文が、Front Immunolに掲載されました。


結核菌―無症候感染者において、休眠期抗原に対して特徴的なT細胞応答を検出した山下先生、有吉先生等の下記論文が、Front Immunol誌に掲載されました。

CD4+ T Responses Other Than Th1 Type Are Preferentially Induced by Latency-Associated Antigens in the State of Latent Mycobacterium tuberculosis Infection.

Yamashita Y, Oe T, Kawakami K, Osada-Oka M, Ozeki Y, Terahara K, Yasuda I, Edwards T, Tanaka T, Tsunetsugu-Yokota Y, Matsumoto S, Ariyoshi K.

https://doi.org/10.3389/fimmu.2019.02807

第50回結核・非定型抗酸菌治療研究会


2019年12月1日、ステーションコンファレンス東京にて行われた、結核・非定型抗酸菌治療研究会にて、横山晃と袴田真理子が、それぞれNTM症のプロテオミクスと人潜伏感染時における結核菌遺伝子の変異頻度についての研究発表を行いました。

 

アイルランガ大学での講義


2019年11月18〜20日、アイルランガ大学にて松本が、結核診断法、抗酸菌の分子生物学、論文の書き方、に関する講義、および研究打ち合わせを行いました。

第4回抗酸菌研究会


2019年11月16-17日、東京―国立感染症研究所で行われた抗酸菌研究会で、5演題(Shaban Amina Kaboso, Aleksandr Ilinov, Weidengus Gebremichal Gebretsadik, 袴田真理子、西山晃史、それぞれ筆頭者)を発表し、袴田は、優秀賞を獲得しました。

写真は、懇親会でのメンバーの様子。また前分子遺伝学教授の小松雅明先生によるオートファジーに関する特別講演を拝聴できました(写真、尾関と)。

令和元年 医学研究実習打ち上げ


11月8日細菌学教室にて、令和元年度の医学研究実習打ち上げを催しました。

細菌学会中部支部会・ビブリオシンポジウム


2019年10月25-26日、名古屋市にて、第56回細菌学会中部支部会と第53回ビブリオシンポジウムの合同学会が開かれ、盛会でした。当教室から、下記の2演題を発表しました。

 

1.早期発症者と長期潜伏後発症者より分離した結核菌北京株のゲノム変異についての解析

袴田真理子,瀧原速仁,岩本朋忠,田丸晶祥,尾関百合子,西山晃史,立石善隆,菊地利明,奥田修二郎等 

2.Transposon sequencingによる非結核性抗酸菌の必須遺伝子の検出

立石善隆、西山晃史、尾関百合子等 

 

来年の第56回細菌学会中部支部会の開催を当教室で担当いたします。第34回日本バイオフィルム学会学術集会との合同学会です。

夏の新潟にぜひおこしください。

HP :  https://www.34biofilm-54saikin-chubu-niigatauniv.com

2020年 8月28(金)、29日(土)

於 : 新潟医療人育成センター

 

第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会


2019年10月16-17日、仙台市でおこなわれた、第68回、日本感染症学会東日本地方会学術集会に参加し、シンポジウム、非結核性抗酸菌症研究の新たな潮流で、立石 善隆 が、”非結核性抗酸菌のバイオフィルム形成因子の解析”について講演しました。

 

Steven Holland 氏 来潟


10月12-13、中田光教授と菊地利明教授のお招きで、NIHのSteven Holland 氏が来潟され、朱鷺メッセ(12日)と新潟大(13日)で座談会を開催、立石 善隆や横山 晃が、NTMに関する研究を紹介してdiscussionさせていただきました。


みかんの会


2019年10月3日、本教室所属の大学院生5名が、学位取得にむけた修練の場、「みかんの会」にて成果をプレゼンしました。

尾鶴、藤井等の論文が、Mol Therap誌に採択されました。


9月26日、鳥取大学の尾鶴 亮 先生、藤井 潤 教授等の論文が、Molecular Therapyに採択されました。感染症(O157感染)で始めて多能性幹細胞の有効性を示した記念碑的論文となりました。昨年の大学院特別講義が思いだされます。

 

Ryo Ozuru, Shohei Wakao, Takahiro Tuji, Naoya Ohara, Matsuba Takashi, Muhammad Y Amuran, Junko Isobe, Morio Iino, Naoki Nishida, Sari Matsumoto, Kimiharu Iwadate, Noriko Konishi, Kaori Yasuda, Kosuke Tashiro, Misato Hida, Arisato Yadoiwa, Shinsuke Kato, Eijiro Yamashita, Sohkichi Matsumoto, Yoichi Kurozawa, Mari Dezawa, Jun Fujii

 

Rescue from Shiga toxin 2-producing Escherichia coli-associated encephalopathy by intravenous injection of Muse cells in NOD-SCID mice. Molecular Therapy, In press, 2019.

 

 

Amina Shaban Kabosoさん修士課程卒業おめでとう


2019年9月20日、Aminaさんが卒業生代表の総代として令和元年度10月修士課程卒業式に臨みました。

Aminaさんは、博士課程への進学を決めています。

2019年3月卒業生、修士論文


本年3月修士課程修了の修士論文が完成。

9 月11日、教室に御礼の手紙と御菓子をいただきました。


野村 暢彦 先生の特別講義


9月2日、筑波大学生命環境系 教授 野村 暢彦 先生による、先端的な顕微鏡技術に裏打ちされた、細菌集団を制御する重要性を説く、熱い大学院特別講義が行われました。

Valerieさん, Nandaさん帰国


8月9日、アイルランガ大学医学部から研修にきていた、Valerieさん,とNandaさんが帰国しました。

写真、和食のFarewell lunchとイラストの得意なNandaさんが、描いてくれた教室メンバー。

Tria Desakさん、学位取得おめでとう


Aug 6th, 2019.  We are happy to inform Ms. Tria Desak is now Dr. Tria Desak.  She got PhD in Airlangga University, Surabaya, Indonesia based on the following collaborative research.

 

Characteristic profile of antibody responses to PPD, ESAT-6, and CFP-10 of Mycobacterium tuberculosis in pulmonary tuberculosis suspected cases in Surabaya, Indonesia. 

Dewi DNSS, Mertaniasih NM, Soedarsono, Ozeki Y, Artama WT, Fihiruddin, Niki M, Tateishi Y, Ato M, Matsumoto S.

 


小林瑶子さん、大熊京香さん-卒業研究


3月11日~8月3日、新潟大学医学部保健学科の小林瑶子さんと大熊京香さんが、卒業研究を行いました。小林さんは西山講師と、大熊さんは小林悠さんと、それぞれ熱心に研究に取り組みました。写真は、プレゼンの演習と打ち上げの様子。四ヶ月の卒研、お疲れ様でした。

 

長岡花火


令和元年8月3日、留学生(Miki君, Alex君, Shabanさん, Valerieさん, Nandaさん)、客員研究員(平山幸雄様、西内由紀子様、勝圓進様)、大阪市立大学 江上三佳様と長岡花火に出かけました。長岡花火は、その規模と歴史(始まり、1979年)から、日本三大花火の一つに数えられます。

   

Valerieさん、Nandaさん来訪


令和元年7月22日〜8月9日、インドネシアーアイルランガ大学の医学生Valerie Afiyah MarzukiさんとNabila Ananda Klopingさんが来訪、研究実習を行っています。指導は、教室の留学生(Alex君、Miki君、Aminaさん)が担当しています。写真の日本家屋は、伊藤家(北方文化博物館)と訪問したValerie, Nanda, Mikiさん(の後ろ姿)。

神谷重樹先生、伊藤由佳子さん、上木綾乃さん来訪


令和元年7月29日、大阪府立大学教授の神谷 重樹 先生が共同研究で本学を訪れ、学生さんたち(伊藤由佳子さん、上木綾乃さん)と一緒に、研究室によってくださいました。写真は懇親会の様子。

Shabanさん修論発表会


令和元年7月24日、Shaban Amina Kabosoさんの修論発表が、主査薬理学 平島正則 教授、副査 ウイルス学 藤井 雅寛 教授で、とりおこなわれました。Shabanさんは、ケニア共和国から大使館推薦国費留学生として2017年に来日し抗酸菌研究をおこなっています。頭脳明晰、大変優秀な成績で、修士課程終了後は、博士課程への進学を希望しています。

まずは、修士過程終了、おめでとう!


Tria Desakさん、Mertaniasih教授、Soedarsono部長等の論文が、Brazil J Infect Disに採択されました。


 令和元年7月15日、アイルランガ大学との共同研究成果が、Brazil J Infect Disに掲載決定されました。

 Characteristic profile of antibody responses to PPD, ESAT-6, and CFP-10 of Mycobacterium tuberculosis in pulmonary tuberculosis suspected cases in Surabaya, Indonesia

Desak Nyoman Surya Suameitria Dewi, Ni Made Mertaniasih, Soedarsono, Yuriko Ozeki, Wayan Tunas Artama, Fihiruddin, Mamiko Niki, Yoshitaka Tateishi, Manabu Ato, & Sohkichi Matsumoto

Mertaniasih(アイルランガ大学医学部微生物学教授)研究室との共同研究で、Tria Sesakさんが6ヶ月間(2018年10月〜2019年3月)新潟大学医学部細菌学教室を訪れ、結核の診断に関する研究を行った成果の第一報。結核菌の分泌抗原(PPD)の中に、現在利用されているESAT6やCFP10を凌駕する診断抗原が含まれていることを示しました。

Triaさんは、本論文内用を含めたThesisでアイルランガ大学医学部にて学位を取得します。学位取得と論文受理おめでとう!

 写真; Triaさん飛騨・高山旅行やお別れ会のシーン。松本、アイルランガ大学訪問、Mertaniasih氏と。

第33回日本バイオフィルム学会学術集会に参加しました


令和元年7月5〜6日、福岡県久留米市久留米大学筑水会館でおこなわれた、第33回日本バイオフィルム学会学術集会に参加し、下記の演題を発表しました。

 

1.  トランスポゾンシーケンシングによる非結核性抗酸菌のペリクル形成因子の解明

立石 善隆 等

2.  抗酸菌のバイオフィルム形成と休眠時遺伝子発現比較

西内 由紀子 等

 

写真;発表後の立石、新潟大歯う蝕学分野、野杁由一郎教授のグループー優秀発表賞の大学院生鈴木さん、大会長の渡邊 浩 教授と松本(大学サークルの先輩と後輩)。懇親会では、九州ラーメン発祥地という久留米の老舗「大砲ラーメン」や、名物のやきとり(ダルム)の屋台が登場、学会内容の充実に加え、おもてなし満載の会でした。

 

次年度の本学術集会を、東京オリンピック後の2020年8月28-29日に、当研究室主宰で新潟にて開催する予定です。さいちぇん!

https://www.34biofilm-54saikin-chubu-niigatauniv.com/

 

岡真優子先生等の論文が、Int Immun誌に採択されました。


令和元年6月、岡真優子(京都府立大学)等の論文が、Int Immun誌に採択されました。

 

Osada-Oka, M., N. Goda, H. Saiga, M. Yamamoto, K. Takeda, Y. Ozeki, T. Yamaguchi, T. Soga, Y. Tateishi, K. Miura, D. Okuzaki, K. Kobayashi, and S. Matsumoto. 2019. 

Metabolic adaptation to glycolysis is a basic defense mechanism of macrophages for Mycobacterium tuberculosis infection.

International Immunology In press.

 

 

 

 

マクロファージは、結核菌感染防御に対する要の細胞です。結核菌を捕食した後に、低酸素でも誘導される転写因子HIF1が安定化し、殺菌的なNOの産生を惹起するとともに、代謝を解糖系にシフトさせることの重要性を世界で初めて示しました。そのからくりは、結核菌がマクロファージの産生するピルビン酸を利用して増殖するため、まずは、ピルビン酸をLDHによって枯渇させなければ、結核菌の増殖を抑制できないからということでした。マクロファージの解糖系へのシフトは、非常に基本的な細胞内寄生菌への防御応答であったという、画期的な発見です。

 

写真上は論文データから。結核菌感染マウス肺で、結核菌(ZN)、HIF1、MDP1(結核菌蛋白質)の共局在が顕著。下図、代謝シフトの結核防御に対する重要性。

 

 

6月18日地震後のラボ


令和元年6月18日の山形県沖で地震が発生しました。

被災されました方々にお見舞いもうしあげます。余震もあるかとおもいますのでくれぐれもご注意ください。

医学部のある新潟市中央区は震度4弱と揺れは小さく、当研究室も人的・物的被害はございません。ご安心ください。

 

様々の方々からご心配の連絡をいただき心より御礼もうしあげます。


前倉 亮治 先生来訪


令和元年5月31日、大阪滋慶学園の前倉 亮治 教授(前刀根山病院 副院長)が、研究提案で訪問されました。写真は、刀根山病院呼吸器内科時代を共に過ごした前倉先生と立石准教授の懇親会での様子。


本間 道夫 先生来訪


令和元年4月26日に名古屋大学大学院理学研究科 本間 道夫 教授が、教室によってくださり、細菌分子に関する議論をさせていただきました。また本訪問が、本学への絵画(吉野純作)の寄贈お申出のきっかけにもなりました。

第92回日本細菌学会に参加しました。


令和元年4月23-25日に、札幌コンベンションセンターにておこなわれた、第92回日本細菌学会に参加し、下記の演題を発表しました。

 

シンポジウム(菌の休眠と覚醒のメカニズムと意義)

The functions of mycobacterial histone-like protein MDP1, a major protein in dormant mycobacteria 

西山晃史 

 

シンポジウム(細菌由来メンブレンヴェシクルを中心とした新しい知見)

Exploring the Role of Mycobacterial Membrane Vesicles toward Vaccine Development 

山口 雄大 

 

一般演題

翻訳後修飾を有する結核菌抗原 MDP1 のブースターワクチン抗原 としての有効性 

尾関 百合子等

 

非結核性抗酸菌のバイオフィルム形成条件における遺伝子発現解析 

西内 由紀子等

 

潜在期結核菌抗原の精製と感染診断への応用

大原 由貴子等

 

Transposon sequencing による非結核性抗酸菌のバイオフィルム 形成必須遺伝子の探索 

立石 善隆等

 

写真は、休眠と覚醒のシンポ前夜祭(高谷直樹先生、杉本真也先生、佐藤勉先生、三室仁美先生、松本)とシンポの様子、岡真優子先生―愛娘あきちゃんと大原、シンポジスト西山と山口、打ち上げの様子(松本、西内由紀子 先生、東秀明先生、岡先生、三室先生、堀口安彦先生、尾関)。

今井 元 先生、池田 一雄 先生 来訪


2019年3月26~29日に新潟市朱鷺メッセで行われた日本解剖学会に参加されていた、奥羽大学生物学 今井 元 准教授や、大阪市立大学解剖学 池田 一雄 教授が、教室に立ち寄ってくださいました。27日夜は、池田先生にお世話になった大阪市大関連メンバーで、食事会を催しました。


Triaさん帰国


2019年3月28日。インドネシアーアイルランガ大学から10月に来日し、新潟大学大学院特別研究学生として在籍したTriaさんが帰国しました。

半年の研究で論文も立派に仕上げました。また、あいましょう! 

稲泉 茜さん、薄田 祐衣さん、Triaさんのお別れ会


2019年3月19日、古町の東掘酒場 Lamp bistro SORAで、稲泉 茜さん、薄田 祐衣さん、Triaさんのお別れ会をひらきました。涙、涙。これから3人娘がいなくなるかと思うと、とても寂しくなりますが、それぞれに新しい環境がまっています。入学してくれて、ありがとうございました。

濱野 真二郎先生、東 秀明 先生、阿戸 学先生 来訪


2019年3月19日、大学の世界展開力強化事業の外部評価会に出席の   長崎大学 濱野真二郎 教授、北海道大学 東 秀明 教授、国立感染症研究所 阿戸 学部長が当教室に寄ってくださいました。